第17回シンポジウム「ゴジラ 対 シン・ゴジラ」開催のお知らせ

 2017年12月16日(土)、当会は批評家の藤田直哉氏をゲストに迎え、下記の通りシンポジウムを開催いたします。
 どなたでもご来聴いただけます(予約不要・参加費無料)。ふるってご参加ください。

近代文学合同研究会第17回シンポジウム「ゴジラ 対 シン・ゴジラ」ポスター
近代文学合同研究会 第17回シンポジウム
ゴジラ 対 シン・ゴジラ
日時 :12月16日(土)14:00-18:00
場所 :東京学芸大学 S301教室 どなたでも参加可能・無料・予約不要

松村良 更新されるゴジラ ― 1954/1984/2016 ―
藤田直哉 『シン・ゴジラ』における虚構と現実
(コメンテーター)西貝怜
(司会)張永嬌 服部徹也

現実(ニッポン) 対 虚構(ゴジラ)。 ―― 『シン・ゴジラ』(2016)の劇場ポスターのフレーズは、まるで預言のようだった。同作には『新世紀エヴァンゲリオン』(1995-1996)シリーズで大爆発による首都壊滅後の「第3新東京市」を舞台に「決戦」を描いた庵野秀明監督の、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(2012)以来の監督作としても期待が集まっていた。現代の首都「東京」を直撃する災厄を描いた『シン・ゴジラ』が公開されるや否や、人々は熱に浮かされたように虚構と現実を結びつけ、あるいは混濁させるような発言を繰り返した。
 大災害、核の不安、緊急事態宣言、自衛隊とアメリカ軍など、さまざまな要素を織り込んだポリティカル・フィクションとして同作を精緻に分析した批評家・藤田直哉の『シン・ゴジラ論』(2017)は、その止みがたい熱狂に「ニュータイプの日本浪曼派」としての「耽美的パトリオティズム」を指摘した。と同時に藤田は、映画の細部を注意深く読みとるよう促し、止みがたいロマン主義的情熱を無害化し飼いならす努力としての戦後サブカルチャーの葛藤と両義性――たとえば牧博士の残した宮澤賢治『春と修羅』の一節(まことのことばはここになく/修羅のなみだはつちにふる)に映画や時代そのものへの否定性を読みとること――に抵抗の契機を見出してみせた。では藤田の『シン・ゴジラ論』が拓いた視座から過去のゴジラを眺め返し、静野孔文監督による新作アニメーション『GODZILLA』(2017)まで視野に収めた時、一体何が視えるだろうか。
 第1作『ゴジラ』(1954)が公開されて以来、ゴジラは長らく映像としての戦後日本に存在し続けていた。アメリカの水爆実験など、ゴジラの誕生に関わる様々なコンテクストは、戦前の日本にまで遡る歴史的視野をもつ。松村良「震災・ゴジラ・原発」(『昭和文学研究』2017・9)によれば、ゴジラ映画のシリーズ化に伴い、ゴジラには「英霊」や「原爆」や「南洋」にまつわる様々なイメージが加わり、「戦争の記憶」と「戦後の復興」をつなぐ「文化象徴」になったという。ところが第16作『ゴジラ』(1984)はあえてゴジラ作品史を第1作まで巻き戻し、「破壊者」ゴジラを再襲来させた。「ゴジラ細胞」が「不死なるもの」をイメージさせるようになり、ゴジラのメルトダウンに終わる「平成ゴジラ映画」は「核」と人類との共存不可能性を体現すると松村良はいう(「原発と「不死なるもの」―「平成ゴジラ映画」ノート」『近代文学合同研究会論集第8号』2011)。ならば新たにゴジラ初襲来を描き直した『シン・ゴジラ』の結末が、「アンダー・コントロール」というにはあまりに居心地の悪い余韻を残すことをどう受け止めたらよいのだろうか。
 今回のシンポジウムでは藤田直哉氏をゲストに招き、『シン・ゴジラ』(2016)の投げ掛けた「現実 対 虚構」の問いに徹底して向き合いたい。また松村良が『ゴジラ』(1954)および『ゴジラ』(1984)を中心にゴジラ作品史を再検討する。さらに、科学文化史の観点から西貝怜がコメンテーターを務める。これらの視座から『シン・ゴジラ』の時局性(アクチュアリティ)と『ゴジラ』に潜在するものとを対峙させ、総合的な検討を試みたい。

《ゲスト紹介》 藤田直哉(ふじた・なおや)
1983年、札幌生まれ。早稲田大学第一文学部卒、東京工業大学大学院社会理工学研究科価値システム専攻修了。博士(学術)。批評家。二松学舎大学、和光大学非常勤講師。著作に、単著『虚構内存在――筒井康隆と〈新しい《生》の次元〉』(作品社、2013)、編著『地域アート――美学/制度/日本』(堀之内出版、2016)、共編著『3・11の未来――日本・SF・創造力』(作品社、2011)、笠井潔との対談『文化亡国論』(響文社、2015)など。



「近代文学合同研究会」では、会員、各イベントの参加者を募集しています。近代日本文学の研究に携わっておられる方であれば、どなたでもご参加頂けます。入会・イベントへの参加をご希望される方はこちらのメールフォームよりお気軽にご連絡ください。
『近代文学合同研究会論集』バックナンバー総目次 http://goudouken.blog66.fc2.com/blog-entry-38.html
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【2017/09/23更新】近代文学合同研究会 2017年度 9月研究集会のお知らせ

近代文学合同研究会 9月研究集会
発表者体調不良のため相澤芳亮氏の発表は中止となりました。ご了承下さい。
日時:2017年9月24日(日)15:00~18:00

会場:東京学芸大学 人文二号館 二階 第二演習室
※日曜日のため正門からお入り下さい。正門から入り、まっすぐ歩けば最初にぶつかる建物です。区型の建物の左真ん中です。

JR 武蔵小金井駅・北口より、【京王バス】〔5番バス停〕「小平団地」行に乗車、約10 分。
「学芸大正門」下車、徒歩約3分(徒歩の場合は約20 分)
http://www.u-gakugei.ac.jp/access/

●張永嬌「宮澤賢治作品と戦争をめぐって―「北守将軍と三人兄弟の医者」を中心に―」

主旨:一九三一年七月に佐藤一英編集の季刊誌『児童文学』の創刊号に「北守将軍と三人兄弟の医者」が発表された。「戦争」が主題とする作品であるにもかかわらず、物語の韻律・法華経信仰・作家の個人体験・人間像・作品の文体と改稿過程など対する評論は一般的であった。一方、宮澤賢治作品と戦争についての論調は全体的に少ないものの、近年の賢治研究が「人間愛」、「自然愛」、「仏教思想」など賛頌の観点から脱却し、宮澤賢治と「戦争」を結びつけて論じる機運は高まっている。例えば、安藤恭子は宮澤賢治作品に出てくる権力関係を当時世界の国間の関係と連動し考えた。西成彦は宮澤賢治作品に出てくる「北」という方位に目を向き、そして開拓する対象である岩手県を違う角度を見た。植民地文学の一形態としての宮澤賢治作品を読み解く可能性を示してくれた。そして、吉田司と大澤信亮は一般の救済の仏教思想から抜けて、宮澤賢治が信じていた国柱会と国粋主義との関わりを探求した。宮澤賢治作品と戦争との関わりを探求することは無意義とは言えない。本論は、「戦争」をテーマとする作品「北守将軍と三人兄弟の医者」について「雑誌メディア」、「歴史的コンテクスト」、ポストコロニアルなどの視点から出発し、先行研究を踏まえつつ再検討するものである。

中止 ●相澤芳亮「永代美知代『ある女の手紙』の一考察」(仮)

テクストは『新編 日本女性文学全集』第三巻(菁柿堂 2011)所収。
または広島大学の有元伸子氏によるHP「広島の女性作家 岡田(永代)美知代」(下記URL)中の「著作リスト」から本文PDFをご参照下さい。
http://home.hiroshima-u.ac.jp/okadamichiyo/index.html



予約不要・どなたでもご参加頂けます
近代文学合同研究会 2017年度9月研究集会

2017年5月21日 第3回若手研究者集会 プログラム変更のお知らせ

下記URLの通りプログラムが変更となりました。何卒ご了承下さい。
http://goudouken.blog66.fc2.com/blog-entry-45.html

新しいプログラム詳細は次の通りです。

日時: 5月21日(日) 13:00~17:30
会場: 立正大学 品川キャンパス 9号館 地下1階 9B11教室
テーマ: 自由発表

13:00 開会 司会:服部徹也・山崎和
13:10 発表1 鈴木彩「泉鏡花「深沙大王」と戯曲の表現 ―小説「水鶏の里」に加えられた物語―」(仮)(40分)
13:50 セッション1 コメンテーター:赤井紀美、フロアからの質疑(40分)

14:30 休憩(10分)

14:40 発表2 鳥井杏珠「「不潔」の偉人伝 ――横光利一「ナポレオンと田虫」論」(40分)
15:20 セッション2 コメンテーター:松村良、フロアからの質疑(40分)

16:00 休憩(10分)

16:10 発表3 胸組芙佐子「安部公房「魔法のチョーク」論―シュールリアリズムで描くこと― 」(40分)
16:50 セッション3(40分)

17:30 終了・撤収作業 

18:00 懇親会@五反田近辺
※資料印刷・懇親会予約のため、下記フォームより出欠をお知らせ下さい。とくに懇親会予約のため、参加予定の方は【5月14日までに】お知らせ下さいますと幸いです。もちろん、それ以降のご連絡も歓迎です。

出欠フォーム
https://goo.gl/forms/cYiA3shZqvsWpHFP2
20170521第3回若手研究者集会ポスター0510(最終3)

第3回若手研究者集会 開催のお知らせ

【2017/05/12 プログラム変更のお知らせ: 田中あゆみさんの発表が中止となりました。】

◇近代文学合同研究会 第3回 若手研究者集会 開催のお知らせ

 これまで近代文学合同研究会は、大学院生・若手研究者の発表の場、また世代を越えた研究者の相互研鑽の場として「若手研究者集会」を開催してまいりました。今回が第三回目にあたります。近代文学合同研究会のモットーである、開かれた・そしてフラットな関係性の討議の場としたいと考えております。発表者、参加者ともに会員・非会員の別を問いません。
 幅広い世代の研究者にご参加いただきたくご案内申し上げます。


日時: 5月21日(日) 13:00~18:00 17:30
会場: 立正大学 品川キャンパス 9号館 地下1階 9B11教室
テーマ: 自由発表
発表者: 
鈴木彩「泉鏡花「深沙大王」と戯曲の表現 ―小説「水鶏の里」に加えられた物語―」(仮)
(コメンテーター:赤井紀美)

鳥井杏珠「「不潔」の偉人伝 ――横光利一「ナポレオンと田虫」論」
(コメンテーター:松村良)

田中あゆみ「三島由紀夫「黒蜥蜴」論」 (仮) 発表中止

胸組芙佐子「安部公房「魔法のチョーク」論―シュールリアリズムで描くこと― 」


司会:服部徹也、山崎和

※会の終了後、懇親会を予定しております。

※資料印刷・懇親会予約のため、下記フォームより出欠をお知らせ下さい。とくに懇親会予約のため、参加予定の方は【5月14日までに】お知らせ下さいますと幸いです。もちろん、それ以降のご連絡も歓迎です。

https://goo.gl/forms/cYiA3shZqvsWpHFP2
20170521第3回若手研究者集会ポスター0510(最終3)

合評会のお知らせ:富塚昌輝著『近代小説(ノベル)という問い――日本近代文学の成立期をめぐって』

この度、近代文学合同研究会は下記の通り合評会を催します。予約不要。どなたでもご参加いただけます。

※2017/03/11追記※
合評会終了(18:00)後に著者・コメンテーターを囲んで懇親会を催します。会員外の参加も歓迎いたします。懇親会参加を希望される方は下記フォームから合評会前日の【3月30日18:00まで】にお申込みください。

懇親会参加フォーム
https://goo.gl/forms/Zww7E4vgWNJwx5L52
※追記ここまで※

富塚昌輝著『近代小説(ノベル)という問い――日本近代文学の成立期をめぐって』(翰林書房刊)合評会

書籍の紹介はこちら。
http://kanrin.co.jp/book/01_201509_kindaishosetu.php


2017年3月31日(金) 15:00 - 18:00
於:慶應義塾大学三田キャンパス441教室(正門前の校舎の四階)
司会 副田賢二
コメンテーター 大貫俊彦
著者からの応答 富塚昌輝

近代小説という問い合評会

ご紹介

近代文学合同研究会

「近代文学合同研究会」は、主に東京近郊の近代日本文学を専攻する大学院生有志が集まって、1995年7月に活動を開始しました。現在、学習院大学、慶應義塾大学、中央大学、立教大学などの大学院生を中心に、四十名程度の会員が参加しています。基本的に自主参加・自主発表を旨とし、月に一度程度の研究発表会や読書会、また年に一回のシンポジウムを中心に、様々な活動を行っています。今後も研究発表・論文批評・読書会の場として、会員の自主的な活動に基づいて活動していきたいと思っています。

「近代文学合同研究会」では、会員、各イベントの参加者を募集しています。近代日本文学の研究に携わっておられる方であれば、どなたでもご参加頂けます。
メールはこちらからお送りください。

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